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September 11, 2006

言葉にならない…ちくしょう!

060910.jpg今日の「ちくしょう」は、イタリアはモンツァ、アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァからお送りいたします。

今日、紅い跳ね馬が見事に優勝しました。

衝撃は、淡々とあっさりと、すっきり告げられる。

そう、世界一顎の長いF1ドライバーの引退。

みなさん、ハンケチ(青以外)の準備はお済みですか?

「僕がどれだけモータースポーツを愛しているか、モータースポーツが、どれだけのものを僕にもたらしてくれたか、どれだけ語っても、語り尽くすことはできない。カート時代からF1に至るまで経験してきたことを、僕は決して忘れない。そのすべてに、心から感謝の念をささげる」

「これまで、僕と共に戦ってきたみんな、僕を支えてくれた人たち、幼少から僕に影響を与えてくれたすべての人たちに、お礼を申し上げたい。そして何より、妻のコリーナとふたりの子供たちに感謝する。家族の存在こそが、僕の力の源だった。これまでF1で過ごしてきた年月、中でもスクーデリアの仲間たちとの時間は、言葉に言い表せないほどだ。これからもフェラーリの一員であり続けるが、僕の将来は家族のためにある。しかし今は、今年の選手権が僕のすべてだ」

ミハエル・シューマッハ、最期のモンツァでの声明である。

現時点において7度のドライバータイトルを持つシューマッハだが、フェラーリのコンストラクター選手権においては6度の王座獲得に貢献している。これまで247戦のグランプリに出場。うち178戦でフェラーリをドライブしている。

優勝は90回で、フェラーリでは71勝を挙げた。また、ポール・ポジションは通算68回、フェラーリでは58回を数え、ファステストラップは通算75回、フェラーリでは52回にのぼる。

F1デビューから積み上げたポイントは実に1,354ポイント。うちフェラーリでは1,051ポイントをマークしている。いずれも、古今東西、いかなるドライバーも成し遂げなかった数字だ。

そんなシューマッハでも唯一到達していない記録が、F1決勝の出走回数。今シーズン終了時点で250戦に達する見通しだが、この数字はレコードホルダーのリカルド・パトレーゼにわずか6戦及ばない。

シューマッハは11年もの間、フェラーリに在籍しているが、これはひとえに、F1で他に類をみない、チームに対するシューマッハの忠誠を意味する。先に述べたように、シューマッハはフェラーリで5度のドライバータイトルを獲得、またフェラーリが獲った全コンストラクターズタイトル中、6度の栄冠に貢献している。いまだかつて、スクーデリアと共に、これほどの成功を収めたドライバーはいない。

一つの時代が終わる。それだけの事です。

僕は、イタリア車が大好き。でも、F1ではフェラーリではなくルノーを応援する。

強いチームが嫌いだ。それだけの理由です。

シューマッハには誰も当分超える事は出来ないだろう記録がある。「F1はシューマッハが勝つもの」そう聞こえて来るのも当たり前。だけど、それは去年までの話。

若手の筆頭、フェルナンド・アロンソの台頭。キミ・ライコネンの追い上げ、シューミは1勝しか出来なかった。こんな経験は、「常勝」を確約されたスーパードライバーには多くの考えを齎したに違いない。

シューマッハには敵がいなかった。凌ぎを削るギリギリの戦いが出来なかった。

セナが死に、倒す相手がいなくなった。

必要以上に落ち着いた彼の顔には闘志が漲っている。最期に倒す相手が出来た。

僕は来月鈴鹿に行く。

言葉にならない。会見を見て先の言葉を聞いて、有無も言えない気持ちになった。

しっかりと見届けよう。

最期までアロンソを応援しよう。

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