<画像:070130-1.jpg>事務所前の自動販売機で「限定版・クールマイルド」なるものを発見。
俺っち、ン年来、このタバコを愛飲してきた訳なんだけど、最近のパッケージ変更にげんなりしていて、税金にハッパとフィルターをつけて売っている日本政府の考えの深さに頭の下がる思いっす。
てなわけで、初もん食い(=新しい物好き)としては買わない訳なく、期待に胸を膨らませ、自動販売機の取り出し口から取り出した瞬間、脱力。。。。
パッケージデザイナーとしての肩書きも持つ俺っちとしては、パッケージってさ、中身の商品=人格が着る「服」な訳。好き嫌いでモノを判断するんじゃないんだけど、「似合っている」かどうかがすごい重要な訳。商品のアイデンティティをビジュアルで一番表現できる重要なファクターな訳。
これはないんじゃないかな?ここに金かける前にすることあるよね?税金とか、下げるとか、税金下げるとか。早く、昔のデザインに戻してください。このテクノヤングアメリカのドラッグのようなパッケージでは、味が変わって感じられます。(でも、やっぱこのタバコの味じゃなきゃヤだけどね。)
<画像:070130-2.jpg>ついでなんで、あけたらこんな感じです。
なんか恥ずかしい。シースルーですよ。昔で言うと「スケルトン」ですよ。今の高校生とかは知らないだろうな、僕が高校時代に持っていたPHSは「ピンクのスケルトン!」でした。
やっぱり、「はい、こんなダサイもんを吸ってたら駄目ですよ!」と言われている気がしてならない。ならないよ。
以前、嗜好性の高い商品のデザインをやっていたもんだから余計に思うんですけど、お酒とか、タバコとかって言わば「無駄」なもんな訳ですよね。でも個人の好みや趣味で買う贅沢品な訳ですよね。タバコだって、下手すりゃ牛丼がツユダクで食べちゃえる訳で。
でも、そういったもんって常に「粋」な佇まいがあって、非常にいい意味で偏ったデザインっていうものが多かった気がします。デザインで業界内では有名なサントリーもお酒のデザインに非常に遊びがあって、それがあってこその現代にも脈々と受け継がれる「粋」な感じがある訳だと思う。
今では文字通り煙たがられる「タバコ」も、昔のデザインは「粋」なんだよね。特に好きなのが「ハイライト」ですよ。いわずと知れた、トライセラトップスのボーカルの和田唱の父で、レミパンで有名な平野レミの旦那さんである和田誠氏の作品。いやぁ、なんと言うか男らしい「粋」な佇まいじゃないっすか。
今、スポーツの分野でも広告の分野でも非常に肩身の狭い思いをしているタバコ産業ですが、それは若年層の憧れとか刷り込みになっちゃいかんからですよね?でも、この幼いというか、テクノなデザインじゃ、余計に若者が手を出すんじゃないんですかい?
体に悪いのは確かなんだから吸わないにこしたことはないけど、好きで吸ってんだから、個人の嗜好の範囲につまんない横やりを入れないで欲しいよ。俺っちはタバコという「粋」を吸いたい訳よぉ、ばかぁ